ボランティアニュース(146号) (平成20年8月号) |
別れがつらかった 高校生が貴重な体験 今年もはまゆうキャンプ |
夏休みを利用して高校生たちが福祉の体験学習をする「はまゆうキャンプ」が、今年も行われた。今回参加した高校生は81人。7月23日からの3日間と7月30日からの3日間に分かれて、市内16の高齢者施設、障害者施設、保育園で、仕事を実体験し、入居者や園児たちと触れ合った。 この体験で高校生たちは何を学び、何を感じたのか。また、受け入れ側の施設はどういう思いで高校生たちを迎えたのか、それぞれの声を聞いてみた。 |
おむつ交換もしたよ 特別養護老人ホーム「塚山ホーム」(吉倉町) ▽田邊美茄さん(横須賀学院3年) お年寄りと話すのが好きで参加したが、きてよかった。お年寄りは寂しがりやだとわかった。ボランティア活動は続けたい。 ▽萩原稀美佳さん(横須賀学院3年) 友達に誘われて参加した。する側に立ってみると教えてもらうことが多かった。お年寄りの笑顔を見られてうれしかった。福祉関係以外にやりたいことはあるが、前より興味がわいてきた。 ▽前森直樹さん(湘南学院3年) 友達に誘われて参加した。初めは声をかけるのを戸惑ったが、意思が通じるようになるとうれしかった。3日間の体験を生かして、人間的に成長したい。 ▽宮崎翔子さん(横須賀大津高2年) 小学生のころから奉仕活動はしているが、今回は本当にやったという感じ。重労働だったので疲れたがやりがいがあった。おむつ交換もした。一人の人と仲良くなって、別れがつらかった。将来は福祉の仕事をしたい。 ▽脇安正施設長 入所者は若い人と接するのが好きだから、これまでも高校生は受け入れてきた。看護の担い手を育てるという意味もある。何かをしてやるというのではなく、一緒に楽しもうという気持ちできてほしい。 |
通じた心 知的障害者更生施設「清光ホーム」(武) ▽小倉舞さん、戸根晴美さん(ともに横須賀明光高2年) 将来は福祉関係の仕事につきたいと思っている。普段は出来ない体験をしようと応募した。いろいろな作業を通して、触れ合い、介助などを学んだ。最初は人との接触にちょっと戸惑ったが、こちらが真剣に話せば相手も理解してくれ、自然に話が出来るようになった。貴重な体験をして楽しかった。 ▽清光ホーム職員松本尚さん 毎年受け入れている。障害者と触れ合う機会はなかなかない。このような体験をすれば、障害者のイメージを変えてもらえる。町の中でも困っている人がいれば手助け出来るようになる。福祉に興味を持つ学生がいれば、将来の役に立ってくれる。このような体験をすることが大切と思う。 |
子供が大好き 和順保育園(久里浜) ▽鈴木優子さん(湘南学院3年) これが2回目の体験学習。子供が大好きで、保育士を志している。 ▽豊永ゆり恵さん(横須賀大津高3年) 初めての参加。小さい子供たちと遊びたいと思って参加したが、子供たちと話すのはとても楽しかった。 ▽渡部俊賢園長 今回が4回目の受け入れ。学生が保育の仕事を体験するのは非常に有意義なことだ。 ▽本間洋子先生 参加者7名がまじめに保育の学習をした。欠席者もなく、全員に終了証を渡すことができた。 |
県立武山養護学校の生徒が、同年代のボランティアとの交流を通して楽しく余暇を過ごす「サマープログラム」が、7月22〜25日、8月25〜27日の6日間の日程で行われた。 このサマープログラムは、10年前に養護学校の保護者が立ち上げた余暇支援活動。高等部肢体不自由課程の生徒に、退屈しがちな長い夏休みを利用して、社会生活を体験してもらうことが目的。教員が協力、多数のボランティアの支援も得て毎年行われている。市内の高校生や県立保健福祉大学の学生、ベース勤務の米国人ボランティアと各種のボランティア団体が参加した。 高等部の生徒を中心に、昨年肢体不自由課程が開設された中学部と小学部にも呼びかけ延べ20名以上の生徒が参加して、街での買い物、調理、ゲーム、DVD鑑賞、ボーリング、ダーツ、音楽鑑賞、パーティなどを体験、楽しい夏休みを過ごし思い出を作った。 武山養護学校の本田和代先生は「このように趣向を凝らし取り混ぜて、いろいろな人との交流を深めています。やはり私達だけが関わるのと違って同年代の人達と出会うと、生徒たちの表情も生き生きとしてきます。保護者からは、参加してよかった、また来年もとの声が多いです」と話した。 参加した高校2年生の生徒は「将来、看護師を目指しており、何か勉強にと思い、今回応募しました。楽しく参加でき、意義のある活動でした」と話した。 |
平成13年に民謡の好きな人達が「自分達が楽しむだけではなく、他の人にも聞いて楽しんでもらいともに歌おう」とボランティア活動を始めた。代表の永山良文さんは三味線歴20年ということで三味線を担当し、他に女性1人男性1人計3人のメンバーで月に3、4回高齢者の施設を訪問している。 永山さんに話をうかがった。「民謡・童謡・歌謡すべてを三味線の生伴奏でリードして合唱し、参加者に大変喜ばれています。グループで作った歌詞集を皆に配り、いろいろな曲が歌えるように心掛けています。皆さんの好きな曲は東京音頭、炭坑節、ソーラン節などです。私達も元気で長くボランティアを続けたいと思っています。」 |
布おもちゃ新作情報 |
「世界の果物」「ブレーメンの音楽隊」「森のハンバーガー屋さん」と3つの新作が発表されました!いずれも皆で楽しく遊べる作品となっています。 ○ 貸し出し期間1週間、個人、団体で2点まで無料 ○ 貸出作品は、よこすか布おもちゃグループ“ポケット”による手作りです。 |
第12回 いちばん星 チャリティフェア |
とき 9月14日(日) AM10:00〜PM3:00 ところ 障がい者支援施設 いちばん星 ステージアトラクション 10:00 開演 10:10 祭囃子・獅子舞(太田和上氏子青年) 10:40 フラダンス 10:50 太田和保育園園児歌唱 11:40 休憩 12:30 ダンス(武山中学校ダンス部) 13:00 エイサー(沖縄県人会) 13:45 ハワイアンバンド演奏(アロハスピリット) 14:30 抽選会 |
みんなでフォーラム2008開催のお知らせ |
日時 :9月7日(日) 12時50分〜16時 場所 :横須賀市立総合福祉会館 5階ホール 入場無料 内容 :「みんなでフォーラム2008」お年寄り・若者・障害者・一般との交流会 入場料:無料 主催 :みんなでフォーラム運営委員会 共催 :こころ豊かな老後を共に考える会、16ミリ試写室 |
16ミリ映写機操作技術のおさらい会 |
認定証を活かした視聴覚教育活動についての理解を深め、併せて16ミリ映写機操作技術に習熟することを目的とします。 日時 :平成20年9月20日(土) 9:40〜12:30 会場 :横須賀市立中央図書館 3階 第2会議室 内容 :1)「ご近所で映画会を開いてみよう!」 2) 操作実習(フィルムのかけ方、ランプの交換、特殊レンズの使い方等) 定員 :20人(無料) 対象 :16ミリ映写機操作技術認定証取得の市民 持ち物:認定証取得講習時のテキスト 申込み:平成20年9月15日(土)までに、電話またはファックスで申し込んでください。 Tel&Fax 046−849-1942 松澤 主催 :16ミリ試写室 問合せ:上記連絡先まで |
ボランティアセンター貸出棚 後期申し込み開始 |
《受付期間》 9月1日(月)〜8日(月) ※ 応募要項は窓口で配布します。予定数を超えた場合は抽選になります。 |
*申し込み・問い合わせは、ボランティアセンターまで |
募集団体◇アクション◇ 内容・池袋サンシャインへの外出介助 日時・9月14日(日) 9時50分〜16時30分 17〜21歳までの知的な障害のある方たちのグループです。 募集団体◇ヒューマン◇ 内容・ふれあい祭りのお手伝い 日時・9月15日(月) 12時〜16時 ヒューマンは佐島にある高齢者総合福祉センターです。 活動内容は出店のお手伝い、入所者の付き添いなど。 募集団体◇メロディー◇ @内容・しながわ水族館への外出介助 日時・9月28日(日) 9時45分〜16時 A内容・ソレイユの丘への外出介助 日時・10月26日(日) 9時45分〜16時 11〜15歳までのダウン症のお子さんのグループです。 募集団体◇神奈川県身体障害者連合会◇ 内容・第53回神奈川県身体障害者福祉大会のお手伝い 日時・9月28日(日) 8時50分〜15時30分 会場・文化会館 毎年開催している神奈川県身体障害者福祉大会でのお手伝いを募集しています。 活動内容は会場までの誘導、受付、車両誘導などのお手伝いなど。 募集団体◇ふれあい運動会実行委員会◇ 内容・ふれあい運動会のお手伝い 日時・10月12日(日) 8時30分〜16時30分 会場・諏訪小学校 ふれあい運動会は障害のある方と地域との交流を目的に毎年開催しているイベントです。 活動内容は会場設営、競技補助、片付けなど。雨天時は翌週に順延。 募集団体◇ふれあい広場運営委員会◇ 内容・ふれあい広場のお手伝い 日時・11月8日(土) 9時〜16時 会場・総合福祉会館 ふれあい広場は横須賀・三浦地区の知的障害者関係の施設が中心となって開催しているイベントです。 活動内容は会場案内、ゲームコーナー、設営など。 |
ボランティア・講座への参加の申し込み ボランティア・講座への参加の申し込み、問い合せは次の方法でお願いします 電話 046-821-1303 FAX 046-824-8110 Eメール shakyo-v@abox22.so-net.ne.jp ※申し込み先が別途記載されている場合は、そちらへ直接お申し込みください。 |
はないちもんめ |
最近、友人のなかに夫を亡くした人が増えた。同級生のAさんは、4ヶ月前に夫をがんで亡くし、何も手つかずの毎日を送っている。 「どんなにけんかをしても、親身になってくれるのは夫しかいない。夫を亡くして、初めて分かった」とAさんは言う。一人という淋しさは日中はなんとか紛れるが、辺りが暗くなり始める頃から、病気や地震への不安が次から次へと追い打ちをかけ、眠れない夜もある。Aさんの一言、一言に、いつかわが身と思わずにはいられなかった。 また先輩未亡人達は、食事作りからの解放と、時間の制約がなくなったことに「気楽でいい」と、この世の春とばかりに語る。 外出しても夫の昼食を気にしている自分と比べ、うらやましく思う時もある。だが、気楽さや、自由を得ても心の空洞は埋まるのだろうか。 夫の一言に三言も返す私ではあるが、一番充実した人生を後半期の今を、これまで以上に夫と旅や絵画展に足を延ばし、安泰な日々が送れることを願っている。 |
編集後記 |
○…高校生の福祉体験学習(1面記事【ホームページ上ではトップ記事】参照)の取材で、ある特別養護老人ホームにおじゃました。そのホームは105歳を筆頭に90歳以上の高齢者が3分の1を占め、市内でも最も入居者の平均年齢が高いということだった。そこで、10代半ばの高校生が体験をするのだから、その年齢差は80歳くらいになる。十年一昔というから八昔くらいのジェネレーションギャップがあるわけだ。でも、お年寄りたちは、そういう若い人がやってくることを喜ぶのだと聞いた。 ○…悲しいことに、高齢者の自殺が増えているのだという。原因はいろいろあるのだろうが、その一つが、高齢者の孤立化にあることは間違いないと思う。核家族化による家族からの孤立、希薄になる地域との関わり、ますます厚みを増す世代間の壁-高齢者が孤立する条件はそろっている。体験学習をした高校生の一人が「一人のお年寄りと仲良くなって、別れがつらくなった」と言うのを聞いて、グッときた。こういう高校生たちが優しい風になって、世代の壁を吹き抜けていってほしいと心から思う。 (Y・T)
|
(通称:よこすかボランティアセンター) 〒238-0041 横須賀市本町2-1 市立総合福祉会館4F Tel:046-821-1303 Fax:046-824-8110 E-mail:shakyo-v@abox22.so-net.ne.jp |